熊本県八代市で、「家まるごと給水」という支援を続けています。8月8日に始めて、設置したお宅はおよそ150軒になりました。私たちが、いま何をしていて、何が足りないのかを、いま一度、まとめてお伝えします。
◼︎熊本県八代市で何がおきているか
7月28日、八代市は震度6強の地震に見舞われました。市内では約2万5,000戸で上水道が止まりましたが、復旧作業は休日もお盆も返上で進み、8月25日に市内全域の断水が解消しました。
ところが、それで終わりではありませんでした。
八代市は人口約11万7,500人のうち、上水道の利用者は6万人弱です。人口の半分近くが、井戸の水で暮らしています。その井戸が、地震で「水が出ない」「濁る」「量が減った」。市の調査で約4,400世帯(8月17日発表)、原因調査の依頼ベースでは9月15日時点で3,500世帯を超えています。
井戸は個人の設備です。だから「断水解消」の数字には入りません。ニュースでは八代の水の問題は終わったことになっていますが、蛇口をひねっても何も出ない家が、まだ何千軒もあります。
国・県・市と全国さく井協会による「井戸水対応チーム」が8月19日から調査と洗浄を始めていますが、井戸掘削の業者は県内に15社、八代市内には数社しかありません。市は、復旧の時期を見通せないとしています。
飲み水は買えます。でも、トイレを流す水、風呂の水、洗濯の水は買えません。給水所に汲みに行く暮らしが、2か月以上続いています。
◼︎「家まるごと給水」とは何か
玄関の脇に500リットルのタンクを置き、ポンプで家の配管につなぐ。それだけで、蛇口から水が出ます。
※インプルーブエナジー株式会社の特許技術です
玄関脇に500リットルのタンクを置く
ポンプで家の配管につなぐ
2トンの給水車で回り、ホースで約10分、タンクを満たす
どの家にタンクがあるかは、地図アプリで管理する
給水所に汲みに行く暮らしから、家の蛇口をひねる暮らしに戻す。だから「家まるごと」です。全国の皆さまからの寄付で運営していますので、設置も毎日の給水も無料で、ご負担いただくのは消耗品の3,000円ほどだけです。
72歳の女性が「井戸の修理には相当時間がかかるので、ものすごく助かる」と言ってくださいました。
◼︎「能登方式」と呼ばれています
このやり方は、2024年9月の奥能登豪雨のあと、珠洲でつくりました。長く断水が続いた集落で、給水車で回っても間に合わないので、家ごとにタンクを置くことにした。それが「能登方式」と呼ばれるようになりました。
あのとき能登で水を運んでくれた仲間の多くが、いま八代で動いています。
2024年、能登は熊本からたくさんの支援をいただきました。今度は、私たちが運ぶ番です。NHKはこれを「支援の恩返し」と書いてくださいました。そのとおりだと思います。
◼︎正直な現状
申込は現在370件を超えています。設置できたのが150軒。あと200軒が待っています。そして、その向こうにさらに数千軒があります。
足りないものは3つです。ヒト(ボランティア)、モノ(タンク)、カネです。
民間の団体が300軒まで頑張っても、3,500には届きません。熊本日日新聞のインタビューで、私はこう申し上げました。民間団体だけでなく、行政の責任で生活用水を届けるべきだ、と。これは批判ではなく、お願いです。やり方は実証しました。あとは、仕組みにする段階です。
◼︎お願い
[1]ヒト:八代でボランティアをして下さる方。半日でも構いません
[2]モノ:タンク・ポンプ・ホースの購入費
[3]カネ:一軒の家の水を、月々の寄付で支える
[4]そして、この投稿をシェアしてください
[4]がいちばん簡単で、いちばん効きます。八代の井戸の話は、まだ全国に知られていません。
◼︎ここまでの報道
取材してくださった皆さんに感謝します。


